昨年9月に最大震度7を観測し、大きな被害が出た胆振(いぶり)地域は、再び大きな揺れに襲われた。
昨年の地震で土砂崩れなどで36人が亡くなった厚真(あつま)町。豊沢地区では21日夜から断水が発生し、町が給水所を開設した。同地区の山内香さん(59)は「これからという時期なのに、また復旧を考えなければならなくなってしまった」と落胆した。
むかわ町では、住宅の高さ約8メートルのボイラーの排気用煙突が倒壊した。この家の男性(55)によると、昨年の地震でやや傾き、修復しようとしていた矢先だったという。同町では避難所3カ所が設置された。家族3人で避難した女性(37)は「昨年に比べて揺れは小さかったけれど、家の中がむちゃくちゃになったあの日のことを考えると怖くて……」と不安がった。
安平(あびら)町の男性(49)は、自宅の外壁が一部崩れた。昨年9月の地震でひびが入ったが、依頼した業者からは「修理は雪がとけてからになる」と言われていたという。男性は「そのままにしていたらついに崩れてしまった」と嘆いた。