東京都渋谷区の児童養護施設「若草寮」で施設長の大森信也さん(46)が刺されて亡くなり、元入所者の田原仁容疑者(22)が殺人未遂容疑で現行犯逮捕された事件。大森さんは入所者が退所した後のケアにも力を入れていた。
児童養護施設で刺され死亡 元入所者「施設に恨み」
凶器は「2~3週間前に購入」 児童養護施設長殺害事件
2006年ごろまでの約4年間、若草寮で暮らした男性(30)=川崎市中原区=は、大森さんについて「冷静に、でも常に優しく寄り添ってくれる人だった」と振り返る。
施設の子どもたちの間でけんかがあると、落ち着いた様子で仲裁にあたる大森さんの姿が印象に残っている。「叱っていても感情的になることはない。落ち着いてなだめてくれていた」
児童養護施設は、原則18歳までに退所する。男性は高校2年生で施設を出たが、大森さんとは年に一度は連絡を取りあっていたという。
最後に会ったのは今年1月中旬…