北朝鮮で約1年半拘束され、昏睡(こんすい)状態で解放された後に死亡した米大学生オットー・ワームビア氏(当時22)の両親が1日、「金正恩(キムジョンウン)(朝鮮労働党委員長)と悪の体制は、息子の死と、想像を絶する残虐で非人道的な行為に責任がある」とする声明を出した。米メディアが伝えた。トランプ米大統領はベトナムで行われた米朝首脳会談後、正恩氏をかばう発言をしており、これに反論した形だ。
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ワームビア氏の両親は声明で、「どんな言い訳も称賛も、(息子の死と残虐な行為があった事実を)変えることはできない」と非難した。
トランプ氏は米朝首脳会談後の記者会見で、「正恩氏は悪いことだったと感じていた。でも、正恩氏は私に知らなかったと言った。私はその言葉を額面通りに信じる」と発言していた。
一方、トランプ氏は1日、ツイッターで「自分がオットー氏を助け出したことを思い出して欲しい。前政権は何もしなかった」と主張。「オットー氏と家族は、情熱と強さの素晴らしいシンボルとなった。オットー氏を敬愛しているし、彼のことをたびたび思っている」と続けた。(ワシントン=高野裕介)