高性能爆薬を製造したなどとして、爆発物取締罰則違反など七つの罪に問われている元大学生の少年(19)の公判が7日、名古屋地裁であった。検察側は懲役3年以上6年以下の不定期刑を求刑、弁護側は保護処分を求めて結審した。判決は25日に言い渡される。
検察側は論告で「爆発物や拳銃、覚醒剤を次々と製造・所持した極めて特異な犯行」と指摘。実際に繰り返し爆発物の燃焼実験をしていたことから「犯情も悪質。刑事責任は重大」と主張。弁護側は弁論で「人に危害を加える意図はなく、重大な被害も発生していない」とした。
元大学生は2016年12月~18年8月、自宅で高性能爆薬の過酸化アセトン(TATP)などを製造・所持し、公園でTATPなどを燃焼させたほか、3Dプリンターなどで銃を製造・所持したり、茨城県の少年と共謀して覚醒剤を作ったりしたとして、起訴されている。