江戸時代中期に京都で活躍した画家・伊藤若冲(じゃくちゅう、1716~1800)が繰り返しモチーフとして描いた鶏が、高さ約30センチのフィギュアとして三次元化された。海洋堂(大阪府門真市)の造形作家が製作した。
フィギュアのもとになったのは、動植物を描いた30枚の彩色画「動植綵絵(どうしょくさいえ)」のうち、躍動感ある雄鶏が描かれた「南天雄鶏図」。海洋堂のペイントデザイナー、古田悟郎さん(47)がフィギュア化を担当した。
古田さんはこれまで、和歌山県で見つかった海生爬虫(はちゅう)類「モササウルス」など、博物館に展示する古代生物の造形を手がけてきた実績がある。
今回のフィギュア作りでも、オスの鶏の骨格を調べて頭と胴体の長さの比率などを確認。造形に2年かけた。古田さんは「立体パズルを解くような感じだった」と振り返る。元の絵には描かれていない後ろ姿なども含めて、造形を楽しんでほしいという。
古田さんらは、2020年にイ…