欧州中央銀行(ECB)は7日の理事会で、政策金利の年内の引き上げを断念することを決めた。ユーロ圏経済の減速懸念が強まっており、低金利で景気を下支えする。民間銀行に低金利でお金を貸す資金供給策も9月に導入する。ECBは昨年12月に量的緩和策を終了し、今年中に利上げする可能性もあったが、景気減速で一転、金融引き締めから、緩和方向へ政策の軸足を移す。
ECBは、過去最低の年0%の政策金利について、これまで「少なくとも2019年夏」まで据え置くとしていた。しかし7日の理事会後の声明では、金利据え置きの期間を「少なくとも19年末」とした。年内は利上げせず、低金利で景気を刺激する姿勢が鮮明だ。
同時に導入を決めた資金供給策…