コカインを使用したとして関東信越厚生局麻薬取締部は12日、ミュージシャンで俳優としても活躍しているピエール瀧こと瀧正則容疑者(51)=東京都世田谷区=を麻薬取締法違反の疑いで緊急逮捕し、13日未明に発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。
同部によると、逮捕容疑は、東京都またはその周辺で12日ごろ、コカイン若干量を使用したというもの。薬物を使用しているという情報があり、同部は12日午後6時すぎに瀧容疑者の自宅を家宅捜索し、瀧容疑者に任意同行を求めて採尿検査を実施。コカインの陽性反応が出たことから、午後11時すぎに同容疑で緊急逮捕した。
自宅からコカインは押収されていないという。同部は使用の時期や場所、入手経路について調べる方針。
瀧容疑者は1967年、静岡県生まれ。89年に同郷の石野卓球さんと結成したテクノユニット「電気グルーヴ」としてデビューし、97年に発表したシングル「Shangri―La」がヒットした。
近年は俳優としても活躍。NHK大河ドラマ「龍馬伝」や連続テレビ小説「あまちゃん」などに出演したほか、2015年には文化庁芸術祭で大賞を得たNHKドラマ「64(ロクヨン)」で主演を務めた。現在はドキュメンタリー番組「ゲンバビト」(TBS系)に司会として出演中。放送中のNHK大河ドラマ「いだてん」では、主人公がはくマラソン用の足袋を開発した足袋店の店主を演じており、5月には出演映画「居眠り磐音(いわね)」の公開も控えている。15~16日には東京で、電気グルーヴ30周年ライブの予定もある。
朝日新聞では17年4月から18年3月までコラム「月刊鬼ケ島」を連載していた。