約1億6300万円を脱税したとして、光学製品の設計などを手がける「新亜光学工業」(東京都豊島区)と久保英文社長(62)が、東京国税局から法人税法違反と所得税法違反の疑いで東京地検に告発されたことがわかった。
関係者によると、同社はカメラレンズのアイリス(絞り)部品を中国企業に加工委託するなどして利益を上げているが、取引先の香港企業にうその請求書を送らせ、経費を水増しして利益を圧縮。2016年9月期までの4年間に約3億6600万円の所得を隠し、法人税約9500万円を脱税した疑いがある。また源泉所得税約6800万円の納付も免れたとされる。
隠した資金は久保社長個人の不動産購入や預金などに充てていたという。久保社長は「国税当局の指導に従い修正申告し全額納税した。深く反省している」と文書で回答した。(花野雄太)