福井県小浜市の水道管撤去工事に伴い、同市が、工事区間と直接関係のない市道約900メートルを道路交通法に基づく警察の許可を得ずに勝手に通行止めにしていた。朝日新聞の取材や市民からの苦情で市は通行止めと工事を一時中断、警察に申請し直して18日から工事を再開した。
市上下水道課によると、工事は同市丸山の北川右岸堤防にある市道で、地下約1・2メートルに埋設された配水管(直径12センチ)を約85メートルにわたって撤去する計画。3月5日から20日までの予定だった。
工事区間を通行止めにする許可は受注業者が小浜署に申請して許可を得ていた。しかし、この通行止めで北川の支流、江古川の右岸の市道に迂回(うかい)車が集中するのを恐れ、警察の許可を得ないまま約900メートルにわたって地元住民以外の車の通行を止めてしまったという。
同課によると、迂回路の通行止めで市には苦情が何件か寄せられた。山本広和課長補佐は「迂回路になる区間は道幅が狭く、お年寄りの歩行者もいるので、危険と判断して通行止めにした。警察の許可を得ていなかったのは私どもの落ち度で、申し訳ない」と話している。(菱山出)