福井県敦賀市の市立敦賀病院が昨年度、労働基準法に基づく時間外労働の上限を大幅に超えた労使協定を労働組合と結んでいたとして、敦賀労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが、病院への取材でわかった。
病院によると、是正勧告は昨年8月23日付。現行の労基法は、時間外労働の上限を月45時間、年360時間と定めているが、昨年度の病院の労使協定は、時間外労働の上限を月200時間、年1600時間としていた。実際に上限を超えた時間外労働はなかったが、月100時間以上が9人いて、最長は産婦人科医の月174時間だったという。
病院は今年度、労働組合と時間外労働の上限を月197時間とする協定を結んでいる。病院総務企画課の担当者は「医師が不足している状態だが、組合とも話し合いながら、段階的に時間外労働を減らしていきたい」と話した。