長野県佐久市の70代の女性が今月中旬、おいを名乗る男から電話で現金を求められ、さらに、警察官を装う男から「今はやりの『アポ電』だ。だまされたふりをしてお金を渡して」との電話を受けた。その後、女性は現金150万円をだましとられた。県警が19日、発表した。県警は特殊詐欺事件とみて捜査している。
佐久署によると、女性宅においを名乗る男から電話があり、「電車でかばんをとられた。今日は契約をする予定でお金が必要だが、このままだと会社がつぶれる。150万円必要だ」などと言われた。女性は現金を用意して、指定された佐久市内の駅へ向かった。
今度は女性の携帯電話に警察を名乗る男から電話がありアポ電だと指摘。「警察官を配備しているので、だまされたふりをしてお金を渡して」などと言われ、女性はおいの会社の事務員を装う男に現金150万円を渡した。警察官が現れないことを不審に思った女性が通報したという。
佐久署は「たしかに『だまされたふり作戦』をやることはあるが、いきなり電話でお願いをするような雑なやり方はしない。警察を名乗る電話はまず疑って、最寄りの警察署に連絡してほしい」と注意を呼びかけている。