出会い系サイトで「サクラ」を使って男性会員から現金を詐取したとして、警視庁は、サイト運営会社役員の伊藤俊容疑者(30)=東京都中央区新川2丁目=ら男女29人を詐欺の疑いで逮捕し、20日発表した。伊藤容疑者ら2人は黙秘、15人は容疑を認め、残りの12人は否認したり、留保したりしているという。
捜査2課によると、逮捕容疑は共謀して3月中旬、東京都千代田区のビルやその周辺から、出会い系サイトの会員だった岡山県瀬戸内市の男性会社員(41)に女性会員を装い「お金を支払えば電話番号を交換できる」とうそのメッセージを送り、サイト利用料などの名目で現金7万円を振り込ませ詐取したというもの。
伊藤容疑者らはLINEなどのSNSを通じて全国の不特定多数の男性らに「やりとりをしたい」などとメッセージを送信。返信があった人に「出会い系サイトで情報交換をしたい」とサイトに誘導していたという。同課は容疑者の大半が「サクラ」で、伊藤容疑者らが「電話オペレーター」の役職で求人サイトで集めていたとみている。