名古屋市港区の配送業米原達治さん(68)宅で、米原さんと妻の孝子さん(66)の遺体が見つかった事件で、遺体発見前日までに配達された新聞が室内に取り込まれていたことが、捜査関係者への取材でわかった。新聞は行方が分からなくなっている息子(37)が取り込んでいた可能性もあるとみて、愛知県警は事情を聴くために行方を追っている。
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捜査関係者などによると、米原さん宅の室内からは、購読していた新聞が複数見つかり、最新のものは3月21日付だった。それ以前の日付で、ポストにたまっていた新聞はなかった。遺体はともに死後約1~2カ月経過しており、2人の殺害後も、新聞が取り込まれていたとみられる。
米原さんの知人から相談を受けた港署員が13日以降、遺体を発見した22日までに何度か米原さん宅を訪問していた。しかし、玄関は施錠され、窓をこじ開けるなどして外部から侵入された形跡はなかった。この間、インターホンに応答はなく、米原さんの息子が電話で対応していたが、22日から連絡がとれなくなっている。
新聞販売所が2月初旬と3月初旬、米原さん宅を集金に訪れた際も、息子が応対。両親は「長期の旅行中」などと説明していた。