神奈川県横須賀市の老人ホームで1月、入居者の女性が殺害された事件で、県警は29日、この施設の介護福祉士だった田村真樹(ゆうき)容疑者(31)=横須賀市武4丁目、窃盗罪などで起訴=を殺人の疑いで再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
捜査1課によると、田村容疑者は1月24日午前7時40分~8時10分ごろ、横須賀市大矢部1丁目の老人ホームで、菅谷伊津子さん(当時89)の首を絞めて殺害した疑いがある。勤務時間前だったという。田村容疑者はこの日、ATMから菅谷さんの現金15万円を引き出したとして、窃盗容疑で逮捕された。菅谷さんの死因は首を圧迫されたことによる窒息死だった。
田村容疑者は菅谷さんのキャッシュカードを使って昨年12月~今年1月、9回にわたって現金計125万円を引き出したとして、窃盗罪などで起訴されている。殺人容疑について、「お金を盗んだことが職場にばれて、仕事をクビになるのが嫌だった」と話しているという。
菅谷さんは1月20日、通帳がないことに気付き、職員に相談。自分の口座から身に覚えのない出金があるとして同23日、県警に相談していた。(神宮司実玲)