東日本大震災で家族を失った人らのその後を追ったドキュメンタリー映画「一陽来復(いちようらいふく)」(尹美亜(ユンミア)監督、心の復興映画製作委員会)がソウルの映画館で上映され、30日夜、尹監督と出演者が舞台あいさつをした。韓国では東日本大震災は東京電力福島第一原発事故のイメージで語られることが多く、被災地を広くとらえた記録映画が劇場公開されるのは珍しいという。
映画は、2016年夏から翌年春にかけて岩手、福島、宮城県で、被災者や家族らを撮影した。周囲の人たちと支え合い、喪失感や葛藤を乗り越えて、新たな一歩を踏み出す人たちを、復興が進む被災地の風景とともに映し出している。日本では昨年3月に全国で公開された。
韓国での題名は「ポムン オンダ(春は来る)」。韓国では14年4月、修学旅行生ら約300人が死亡・行方不明となった旅客船セウォル号事故が発生して遺族らのケアが課題になっており、映画関係者が「韓国にも痛みを抱えている人がいる」と上映の実現に奔走したという。
舞台あいさつには、津波で3人…