皇室とゆかりの深い伊勢神宮(三重県伊勢市)では1日、新元号の発表直前に突然チャイムが鳴り響き、参拝客らがざわめく場面があった。「さすが伊勢神宮、もう元号が分かったか」。参拝客は一瞬色めきたったが、実は――。
新元号、政府提示6案に英弘・広至など 典拠に古事記も
退位を控えた天皇陛下への感謝を示す記帳所がこの日から設けられた内宮前。新元号の発表が予定されていた午前11時半を過ぎると、宇治橋の周囲は張り詰めた空気となり、足を止めてスマートフォンで同時中継に見入る人も。同32分ごろ、チャイムが鳴り響き、「お知らせがあります」とアナウンスが始まった。
「菅義偉官房長官の記者会見の前なのに」「情報が早い」などと興奮した声が上がったが、アナウンスの中身は「お呼び出しのお知らせです……」。周囲は笑いに包まれた。
神宮司庁によると、この日は新元号に関係するアナウンスはしなかったものの、落とし物や迷子などの案内は随時、流したという。(村井隼人)