大地震のたびに被害をもたらしてきた大規模盛り土造成地。自治体の対応は遅れ、被災後にようやく調査に乗り出したケースもある。公表が遅れれば住民がリスクを把握できないだけではなく、不動産市場の透明性を損ねることにもなる。 盛り土造成地を公表へ 地滑り対策で国が代行 住宅街の地図が、盛り土造成地を示す赤や黄色で覆われている。仙台市がネット上で公表する宅地造成の履歴情報マップ。宅地が造成された年代も確認することができる。 市がマップの公開を始めたのは2013年5月。東日本大震災の際、地滑りなどの宅地被害が市内5千カ所以上に上り、「宅地の造成状況を知りたい」という要望が市民から相次いだためだ。国は3千平方メートル以上などの基準を設け、大規模盛り土造成地の公開を自治体に求めているが、市は規模に関係なく、公開に踏みきった。とはいえ、国が調査と公表を06年から求めていたのに対し、仙台市が応じたのは東日本大震災の後だった。 16年の熊本地震では盛り土の… |
繰り返される被害、遅れる対応 盛り土造成地公表へ
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