東京地検は2日、コカインを使用したとして、ミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者(51)を麻薬取締法違反の罪で起訴した。関東信越厚生局麻薬取締部の調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めていた。
瀧容疑者は3月12日ごろ、東京都またはその周辺でコカイン若干量を使用した疑いがあるとして同部に逮捕されていた。調べに対し、「20代のころからコカインや大麻を使っていた」と供述しているという。同部は、長期間にわたって常習的に薬物を使っていたとみている。
瀧容疑者は1989年に石野卓球さんと結成したテクノユニット「電気グルーヴ」としてデビュー。近年は俳優としても活躍し、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」などに出演したほか、放送中のNHK大河ドラマ「いだてん」では足袋店の店主を演じていた。
瀧容疑者の逮捕後、契約するレコード会社は、CDやDVDの出荷を止め、音源と映像のデジタル配信も停止。NHKも「いだてん」で演じていた役に別の俳優を起用するなど影響が広がる一方、業界の自主規制に対して批判の声も上がっていた。