米太平洋海兵隊のクラパロッタ司令官は2日、ソウルで講演し、新型輸送機MV22オスプレイ4機を含む米海兵隊の航空機14機が、3月からハワイから韓国内に展開し、韓国軍の海兵隊や特殊部隊と訓練をしていることを明らかにした。米韓合同の即応戦闘能力の維持が目的とみられる。
米韓両政府は3月初め、北朝鮮と非核化交渉が続いていることを念頭に、毎春続けてきた大規模な米韓合同軍事演習を終えると発表。規模を縮小した別の演習に切り替えるとしており、その一環とみられる。韓国国防省高官は「(新たに)調整された方式による海兵隊の韓米合同訓練が進行中だ」と述べたが、訓練の規模や内容については明らかにしなかった。
軍事専門家によると、訓練は「小規模」で、参加している米海兵隊員は100人程度のようだ。ただ、北朝鮮の官製メディアは規模を縮小した米韓の演習にも強く反発してきた。
一方、米国のシャナハン国防長官代行と韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相は2日、ワシントンで会談し、合同演習のあり方などを協議。終了後、鄭氏は記者団に「北朝鮮の非核化に向けた両国の外交的努力を軍事的に下支えし、米韓合同の準備体制を揺るぎなく維持していくという公約を確認した」と述べた。(ソウル=武田肇)