和牛の受精卵と精液が検査を受けずに中国に持ち出されそうになった事件で、受精卵などの流出元とされ、家畜伝染病予防法違反などの容疑で逮捕された畜産農家の松平哲幸容疑者(70)=徳島県吉野川市=が、「中国に持ち出されると知りつつ5回販売した」と供述していることが大阪府警への取材でわかった。一方で、依頼主が何者かは明かしていないという。
生活環境課によると、中国への運搬を指示した男(51)=同法違反罪などで起訴=の供述や、男の携帯電話に残っていた松平容疑者との通話履歴、運搬役の男(64)=同=の渡航歴などを踏まえ、松平容疑者の牧場で採取された受精卵などが2014年以降、中国側に断続的に持ち出された恐れがあるとみている。
5回目に販売したとされる受精…