2020年東京パラリンピックの陸上のマラソンコースが8日、大会組織委員会から発表された。五輪と同じコースで、新国立競技場が発着となり、東京タワーや皇居などの名勝を巡る。パラが五輪と同じコースとなるのは、2008年北京大会以来。
東京パラリンピック陸上のマラソンは、20年9月6日午前7時スタート予定。男女T12(視覚障害)、男子T46(上肢障害)、男女T54(車いす)の5種目が実施され、選手たちは競技場を出た後、東京ドームや浅草寺雷門を通り、折り返して増上寺まで一気に南下。皇居を通って新国立競技場に戻ってくる。
大会組織委などは道幅の確保など、障害のある選手や伴走者の安全面に配慮した上で国際パラ陸連の承認を得てコースを決定した。3キロで約30メートルを上る37キロ付近からの勾配は車いす選手にとっては特にきついが、組織委の室伏広治スポーツディレクターは「(コース変更も)議論した結果こうなった。選手には頑張っていただきたい」と話した。
日本パラ陸上競技連盟の増田明美会長は「視覚障害の選手や車いす選手にとって重要なのは道路の幅。東京は広くて路面も滑らかなので走りやすいと思う」と話し、車いすマラソンの西田宗城選手(バカラパシフィック)は「下り坂でのスピード感やレース中の駆け引きを感じて欲しい」と語った。(榊原一生)