小学館のスマートフォン向け漫画アプリ「マンガワン」を不正に改変したなどとして、警視庁は12日、ヤフーの男性社員(25)を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで書類送検した。容疑を認めているという。
渋谷署によると、送検容疑は2016年3月10日、マンガワンのシステムデータを改変してサーバーに虚偽の情報を送信し、閲覧可能時間を約6億秒(約16万6666時間)に不正に延ばしたというもの。男は当時大学院生で、改変の手口を自身のブログで公開していたという。マンガワンは漫画をスマホで読めるアプリで、当時は閲覧できる時間を購入する仕組みだった。小学館が不正が疑われる接続などを調査し、同年7月、警視庁に相談していた。
ヤフーは12日、「事実であれば大変遺憾であり、厳正に対処する。ご迷惑をおかけした出版社ならびに関係者の皆さまに対し深くおわび申し上げます」。小学館も「不正アクセス事案が後を絶たない現状への重要な警鐘になるものと受け止めます。アプリやウェブサイトへの不正アクセスや侵害事案に対し、今後も刑事、民事両面から断固たる対応を取っていきます」とのコメントを出した。