タイ中部パタヤの振り込め詐欺グループの拠点とみられる住宅で日本人15人が不法滞在容疑で逮捕された事件で、「だましやすい」と判断した被害者に「未納金の解決」「サイバー保険への加入」などと手口を変えて現金をだまし取っていた疑いがあることがタイ警察当局の捜査でわかった。1人100万円以上払わせた例もあった。タイを訪れた警察庁の捜査員は17日、拠点などを見て回った。
タイ警察当局が押収した証拠によると、グループはだまされて電話を掛けてきた被害者に「長期未納金」の解決と称し、電子マネーのギフトカードを介して現金を詐取していた疑いがある。この際、初回の電話での被害者の対応から、1人ずつ「いい人」「気が弱い」「だまされやすい」などと手書きでメモに記録していた。
これを元に2回目は「新たな滞納金が見つかった。今後費用を掛けないため、支払い1回限りのサイバー保険に入った方がいい」と促し、実在する情報セキュリティーを扱うNPO法人の名を挙げ、「保険料」などとして100万~500万円を払うよう求め、一部の被害者はこれに応じたとみられる。「新規」の払い込みは30万円が多かったが、後に額を引き上げていた。
タイ警察が押収したパソコンデ…