過去2年、全国高校野球選手権大会の西東京代表の座を分け合っている東海大菅生と日大三が21日、春季東京都大会準々決勝(神宮第二)でぶつかった。東海大菅生が12―5(七回コールド)で、力勝負を制した。
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菅生は2017年夏の西東京大会の覇者で、全国選手権は4強入り。昨秋の都大会は準優勝した。日大三も昨夏は西東京代表となり、甲子園で4強まで進んだ。菅生には、左腕中村晃、捕手小山、日大三にはともに右投手の井上、広沢という高校日本代表候補がいる。ただ、この日、バックネット裏を埋めたファンをうならせたのは、両チームの4番打者だ。
まずは菅生の2年生杉崎。一回1死一、二塁で右打席に入り、日大三の先発広沢から左越えに本塁打を放った。直後の二回、日大三の先頭は3年の宇津木。菅生の中村晃の3球目を引っ張り、左中間へのソロとした。
まだ、続く。その裏、菅生は3点を加えてなお無死満塁で、再び杉崎が中越えに本塁打を運んだ。宇津木も三回、再び左越えに特大の2点本塁打を放ち、球場のどよめきがやまない。
昨夏から中軸を打つ杉崎はこれで高校通算27本塁打に。「特に狙ったわけではないけど、状態がよかった。ただ、今日は(相手エースの)井上投手が投げていない。夏は井上投手を打たないと勝てない」と先を見据え、若林監督も「4番の2本のホームランが3ランと満塁、ソロと2ランという違いが出ただけ。(日大三の)小倉監督にしてみれば、どうってことのない負けでしょう」と控えめだ。
過去5年、日大三とは夏の西東京大会で4度顔を合わせ、対戦成績は菅生の3勝1敗。分はいいが、強力なライバルであることに変わりはない。(竹田竜世)