スリランカの連続爆破テロへのイスラム過激派の関与が断定されたことで、イスラム教徒への嫌がらせとみられる動きが出始めた。自宅から避難するなど、少数派であるイスラム教徒の間に動揺が広がっている。
「これまで皆が平和に共存していたのに。とても悲しい」。イスラム教徒のシェイク・ハスマトゥラさん(33)は25日、最大都市コロンボで取材に語った。
21日のテロ事件後、妻と3人の子を連れ、コロンボ郊外の都市ネゴンボの自宅から避難している。地元のキリスト教会が爆破され、近所の「別の宗教」の住民に「隣人にしたくない」と脅されたからだ。
ネゴンボでは、モスク(イスラム礼拝所)にパキスタンからの移民らイスラム教徒約200人が逃げ込んでいた。モスク関係者によると、家主に追い出されたり、覆面をした人物に殴られたり、と事件後にイスラム教徒に被害が出ているという。26日に記者が訪れると、「安全上の理由」で取材は拒否された。
イスラム教徒が多く暮らすコロ…