陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」をめぐり、原田憲治防衛副大臣は27日、秋田市を訪れ、佐竹敬久知事らと会談した。原田氏は「安全に配備、運用できる」と述べ、同県への配備をめざす考えを伝えた。調査結果で、人体などへの影響はないと説明。防衛省は28日、同じく候補地の山口県にも伝達するが、地元の理解が得られるかは不透明だ。
防衛省は昨年6月、秋田県の新屋演習場、山口県のむつみ演習場を配備候補地にすると発表。地元からはレーダー波による健康への影響や、敵の攻撃目標になるのではないかといった不安が相次ぎ、10月から人体などへの影響について調査していた。原田氏は27日、その結果を説明するため、秋田県庁を訪れた。
原田氏は「レーダー波は、周辺住民の皆様の人体に影響を及ぼしません」などと強調。防衛省の説明によると、レーダーの周囲に置く防護壁に電波を吸収する素材を入れ、安全性をさらに高めるという。秋田空港に離着陸する旅客機のほか、ドクターヘリや防災ヘリへの影響もないとした。配備部隊を当初予定から50人増強して250人とすることを説明。原田氏は「住民を守り抜くことを約束する」とした。
防衛省の説明を受け、佐竹知事は賛否には言及せず、「我々も咀嚼(そしゃく)したいと思う。いろんな要望や申し入れもあり得るので、そういうつもりでいてください」と述べた。穂積志・秋田市長も「検討する時間的猶予がほしい」とした。
イージス・アショアは2017…