「家庭教師のトライ」などを運営するトライグループ(大阪市中央区)に在職中、架空の人件費を請求して約720万円をだまし取ったとして、警視庁は同グループの元役員鈴木貴博(43)=東京都渋谷区=と元社員中村暢孝(37)=東京都目黒区=の両容疑者を詐欺の疑いで逮捕し、30日発表した。計約2300万円が同様に請求されていたといい、2人の関与を調べている。
捜査2課によると、2人はトライグループに在職中の2015~16年、鈴木容疑者が副業で経営していた英語教室の講師4人について、同グループのフィットネス教室で働いていると偽り、人件費を請求してだまし取った疑いがある。調べに対し、容疑を認めているという。
内部調査で発覚し、同グループが警視庁に告訴していた。同庁は、13~16年に同様の請求が行われていたことを確認。鈴木容疑者が主導していたとみている。2人は17年に退職した。