クレジットカードを使った副業ビジネスをめぐり、参加者とトラブルになっている岡山県赤磐(あかいわ)市の「西山ファーム」を相手取り、副業をしていた8人が計約7800万円の返還を求めて名古屋地裁に提訴したことがわかった。提訴は4月26日付。
クレカ使う副業めぐりトラブルか 西山ファームを捜索
「果物、売れる」副業ビジネス、「返金途絶えた」相次ぐ
訴状によると、原告は愛知県内に住む8人で、同社に「保証金」として預けた金の返還を求めている。「預ければ月数%の利益が入る」と勧誘され、同社に1人約420万~1680万円を支払った。
しかし、今年2月に同社からの入金が停止。契約書には書面通告をすれば解約できると書かれていたが、原告側が解約の意思を伝えても返答がなく、返金もなされていない、と主張している。
朝日新聞は6月11日までに同社への電話取材を複数回試みたが、応答はなかった。
同社は観光農園を運営し、イチゴや桃を栽培。複数の副業参加者らによると、指定のネットショップで商品を購入してカード決済すれば、参加者に毎月、決済額に数%を上乗せした額を返金するという副業ビジネスも展開。しかし、今年に入って返金が滞り、カード会社への支払いを抱えた参加者らとトラブルになっている。
愛知県警は5月、同社の関係先を出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで家宅捜索し、捜査している。(田中恭太)