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乗れば2千円助成 「日本一小さい新幹線のまち」の現実



青函トンネル入口広場には、青森側入り口から出入りする北海道新幹線や貨物列車の撮影スポットがある。トンネル上部には「青函隧道」と書かれている=2019年6月3日、青森県今別町浜名、八鍬耕造撮影



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北は北海道、南は鹿児島まで全国を結ぶ新幹線のネットワーク。利用する人が最も多い東京駅では、1日に20万人近くが新幹線に乗る。では、最も少ない駅は――。青森・津軽半島の先端にあるその駅に足を運ぶと、そこには止まらない過疎化に悩む町の、新幹線駅に対する期待と厳しい現実の歴史が刻まれていた。


【特集】日本が誇る新幹線のいま


【特集】拓く北海道新幹線


改札口前には新幹線の車両をあしらった駅スタンプがある。スタンプを台紙に押すと、こう書かれていた。


「日本一小さい新幹線のまち」


東京駅から北に約750キロ。北海道新幹線・奥津軽いまべつ駅がある青森県今別町の岩渕健・企画財政課長(57)は「新幹線の駅がある自治体では最も人口が少ないことをPRしたかった。町で全国の市町村の人口を調べました」と話す。




奥津軽いまべつ駅にあるスタンプ。今別町が考案した「日本一小さい新幹線のまち」というフレーズが書かれている



町の住民基本台帳登録人口は、開業直後の2016年4月当時で2888人。乗車した人が全国の新幹線駅で最も少ない1日平均33人(17年度)というのもうなずける。


北海道新幹線を運行するJR北海道が開業当初に予想していた利用者は、乗り降り合わせて1日50人程度だった。実際の利用者はそれよりやや多く、JR北海道の担当者は「大型連休やお盆、年末年始は予想以上の利用があって驚いている」という。




奥津軽いまべつ駅で北海道新幹線の下り一番列車を出迎える入場客ら=2016年3月26日、青森県今別町



なぜ、ここに新幹線の駅ができたのか。


きっかけは、1982年8月の町広報に書かれている。


「青函トンネルの取り付け口付…


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