フランスのマクロン大統領は26日、安倍晋三首相と首脳会談した。マクロン氏は会談後の共同記者会見で、日産自動車と仏自動車大手ルノーの提携関係について「アライアンス(提携)の強靱(きょうじん)さは崩れるべきものではないし、我々はアライアンスにこだわりを持っている」と述べ、関係強化に意欲を示した。日本政府の説明によると、首脳会談では両社の関係は議題にならなかったという。
日産との経営統合「議論まだ」 ルノー会長が慎重姿勢
マクロン氏はこの日、会談に先立って都内のフランス大使公邸で開かれた在日フランス人らとの会合で、「単にアライアンスを維持するだけでなく、シナジー(相乗効果)を増やし、アライアンスをあらゆる意味において発展させなければいけない」と語り、両社の関係をさらに深めるべきだとの考えを示した。「アライアンスは、我々がとても大切にしている宝だ。両社の従業員はみな、フランスの大企業(ルノー)が日産を救ったことを覚えていると思う」とも指摘。倒産寸前の危機にあった日産に対し、ルノーが20年前に手をさしのべた過去を引き合いに、日本側に広がる統合圧力への警戒論を牽制(けんせい)した。
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