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情報流出、ベネッセの賠償責任認める初の判決 東京高裁

通信教育大手ベネッセコーポレーション(岡山市)の顧客情報流出をめぐり、顧客2人が損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が27日、東京高裁(萩原秀紀裁判長)であった。判決は、請求を棄却した一審を変更し、ベネッセと業務委託先の会社に対し、1人あたり2千円の支払いを命じた。原告側によると、同様の訴訟でベネッセの賠償責任を認めたのは初めてという。


判決は、流出情報について「使用方法によっては、顧客の私生活の平穏に影響を及ぼす恐れがある」と指摘。抽象的であっても不安を生じさせたうえ、自分の情報が適切に管理されるという期待を裏切ったとして、精神的損害を認めた。


昨年の一審・東京地裁判決は、ベネッセ側の注意義務違反は認めたが、「具体的な被害が確認されていない」などとして、賠償責任は否定していた。原告側によると、同様の訴訟は1万人以上が起こしており、業務委託先の賠償責任を認めた例はあるが、ベネッセに対しては初めてという。


情報流出は2014年に発覚。業務委託先の従業員が約3500万件の顧客情報を持ち出し、名簿業者に売却した。ベネッセホールディングスは「判決内容を精査したうえで今後の対応を検討する」とコメントした。(新屋絵理)


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