スターバックスの店舗(撮影:中新経緯・張燕征)
スターバックスは22日から中国で植物タンパク質を利用した人工肉を使ったランチセットを新商品として発売することを明らかにした。また、ケンタッキーフライドチキン(KFC)も20日に、植物由来の人工肉を使った新商品「ゴールデンチキンナゲット」発売を発表した。同2社の新商品はいずれも昨年から世界で話題となっている「人工肉」を使っていることは注目に値する。
スターバックスとKFCが「人工肉」を使った新商品を発表すると、資本市場はすぐさま反応し、人工肉関連の中国概念株(中国の企業が海外で直接あるいは間接的に発行している株式)が次々上昇した。
スターバックスとKFCが「人工肉」関連商品を発売
スターバックスは、人工肉を使ったランチセットを中国の各店舗で22日から発売する。人工肉を生産しているのは、植物由来の人工肉を製造・開発する米国の食品テクノロジー企業・ ビヨンド・ミートだ。
スターバックスのカスタマーサービスのスタッフによると、発売された新メニューは「新善食」という名称で、新善肉キノコ・穀物、新善肉広東スタイルサラダなど全5種類。今月22日から5月6日まで、実店舗で購入することができる。
スターバックスは現時点では、人工肉を使ったランチセットのサンプルを披露していないのに対して、KFCは人工肉を使った「ゴールデンチキンナゲット」のポスターを既に公開している。
今月20日、KFCは公式微信(WeChat)アカウントで、今月20日から22日に、植物由来の人工肉を使った「ゴールデンチキンナゲット」のテスト販売を行うことを発表した。この人工肉は大豆や小麦、エンドウのタンパク質を利用し、コレステロールを含んでいない。つまり、この「チキンナゲット」は、実際にはチキン風味の人工肉となる。大豆タンパクは、一般的な人工肉製品の主な原料となっている。
KFCの人工肉を使った「ゴールデンチキンナゲット」は現時点ではテスト販売となっており、価格は5個入りで1.99元(1元は約15.20円)。今月28日から30日まで、クーポン券を持っていれば上海、広州、深センの指定の3店舗で購入することができる。
北京朝陽区にある店舗のKFCの店員は「新発売の人工肉を使ったチキンナゲットの北京における販売はまだ予定されておらず、その原料や宣伝グッズなども今のところ受け取っていない。私たちは『高級チキンナゲット』と呼んでいる。現在、他の都市の3店舗のみの販売で、本社は客の反応を見たいと思っているのだろう」と話した。