中国キャリアロケット技術研究院が3日明らかにしたところによると、同研究院が研究・製造を担当した固体燃料キャリアロケット「捷竜3号」がこのほどプロジェクトを立ち上げ、研究・製造活動が全面的に展開されている。2022年に初の飛行試験を行う予定。中国新聞網が伝えた。
捷竜シリーズは同研究院所属の中国長征ロケット有限公司が2019年に商業打ち上げ市場に向け発表した固体燃料キャリアロケットシリーズで、「捷竜1号」「捷竜2号」「捷竜3号」が含まれる。「捷竜1号」は2019年8月に初飛行に成功しており、年内に2−3回の打ち上げ任務を行う予定だ。
「捷竜3号」は捷竜シリーズの中で本体の直径が最大で、積載能力が最強で、カウリングに覆われる空間が最大のロケットだ。4段・固体直列構造を採用。本体の最大直径は2.64メートル、離陸質量は140トン、地球から500キロメートル離れた太陽同期軌道(SSO)における積載能力は1.5トンで、直径3.35メートルの複合材カウリングを搭載する。
「捷竜3号」は間もなく到来する商業衛星ネットワークの大規模構築に向けた打ち上げの需要を見据え、同時に20基以上の衛星を打ち上げる能力を持つ。単位ペイロードあたり打ち上げコストを1キログラムあたり1万ドルに削減し、高い市場競争力を持つ。
同研究院によると、「捷竜3号」は陸海共通の枠組み型打ち上げ装置を持ち、海上と陸上からの打ち上げに対応できる。「捷竜3号」の研究・製造プロジェクト立ち上げは、商業ロケットの型式をさらに豊富にし、同研究院が商業打ち上げ市場で新たに重要な地位を占める後押しをすることになるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月4日