ある有名なブロガーが最近、微博(ウェイボー)に、「夜中の3時にネコが自分でドアを開けて出ていってしまった。『ネコを探しています』の張り紙をしたけれど情報は寄せられなかったが、プロのネコ探偵に連絡すると、2時間もしないうちに見つけだしてくれた」といった内容の「ネコ捜索の特別な体験」を綴り、プロの「ペット探偵」という新興職業が多く人の目に留まり、話題となっている。紅星新聞が報じた。
取材に応じた張展飛さんは、人気アイドル・楊超越(ヤン・チャオユエ)のネコを探した経験もある「ペット探偵」。1ヶ月に平均十数匹のネコやイヌを探し出し、最も多い日でネコ5匹を見つけ出したことがあるという。
この業界に入って3年になる「90後(1990年代生まれ)」の張さんは、「ネコ探偵をしていて、喜びの涙を見たこともあれば、完全に絶望した涙を見たこともある。毎回ネコを探し出した時の達成感は、他の仕事では味わえない」と話す。
「ペット探偵」になる
視力2.0以上、身長182センチ
人呼んで「毛利小五郎」
張さんは取材に対して、以下のように語った。
2019年に上海に来て、初めに見つけた仕事が「ネコ探偵」で、それにより「ペット探偵」という新興業界に入った。当時、上海の「ペット探偵」は数社しかなく、依頼のほとんどがネコ探しで、次に多いのはイヌ。それで、「ネコ専門探偵」と呼ばれることが多い。
僕は子供の頃からイヌを飼っていて、後からネコも飼うようになった。「ペット探偵」に求められるのは主に視力で、プロの「ネコ探偵」の視力は通常2.0以上。また、動物が好きでない人は迷子になったペットを見つけることはできないので、絶対に動物が好きな人でなければならない。その他、身長が高い人も、低い人もそれぞれにメリットがある。僕は182センチで、身長が高いと、壁を越えたりしてペットを追いかけることができる。一方、身長が低い人は、狭い所にも入って行くことができる。
僕は主にネコ探しを担当している。ネコの活動範囲は狭く、ほとんどが50メートル以内、それに縄張り意識がある。団地内で見かける野良ネコは普通、今日見かけた所に翌日もいることが多い。人やイヌに追いかけられない限り、ネコは普通、直径1キロの範囲の外に出ることはない。
「ネコ探偵」になるには一定の天性の素質が必要だ。ネコを探す時は、いつも細かい所まで捜索して、毛や足跡、糞など、その痕跡を探さなければならない。クライアントからよく「本物の探偵みたい」と言われ、時々人は僕のことをアニメ「名探偵コナン」の登場人物の一人である「毛利小五郎」と呼ぶ。
「ペット探偵」は、少しずつ小動物の習性を見つけ出し、その性格も理解しなければならない。例えば、迷子になった純血種のネコは隅っこに隠れ、雑種のネコは草むらでじっとしていることが多い。ネコを見つけても、すぐに追いかけてはならず、我慢が必要だ。
秘訣
細かい点まで推理し捜索
喜びの涙もあれば絶望の涙もあり
ここ数日、微博で話題となっている書き込みは、迷子になったネコが2-3日見つからず、飼い主が団地に「ネコを探しています」の張り紙をしたものの、情報が全く寄せられなかったということだった。
飼い主の家は12階にあり、ネコは自分でドアを開けて出ていったのではないかと見られていた。僕たちが現場に行くと、ドアにネコの毛がたくさん落ちていたので、ドアから出ていったことは間違いないと判断した。そして、13階の階段の所に置いてあった棚の中にもネコがいた痕跡があった。ネコは、端っこを歩くのが好きで、外で道の真ん中を堂々と歩くことはほとんどない。