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「これから5G技術が普及するにつれ、中国のオムニメディア産業は黄金の発展期を迎えることになる……しかし目下の中国オムニメディアは運営に携わる専門的人材が非常に不足しており、特にデザイナー、運営、マーケティング、経営などの人材が足りない」。中国電子商会コンテスト組織委員会の周明副会長はこのほど第2回全国電子情報サービス業職業技能コンテストならびに「北測デジタルカップ」オムニメディア運営士国際コンテストの開会式でこのように述べた。「オムニメディア運営士は今最もポテンシャルを秘めた職業の一つだ」という。「中国青年報」が伝えた。
今年2月、オムニメディア運営士が人的資源・社会保障部(省)など複数当局が「公式に認定」した新職業の1つになった。各種メディアの技術・チャンネルを総合的に利用し、データ分析、クリエイティブな企画などの方法を採用し、情報を加工、マッチング、配布・伝達、フィードバックするなどの業務を行い、オムニメディアの伝達マトリックスを共同で運営する人材を指す。
しかしオムニメディア運営士は新しく誕生した職業というわけではない。中国伝媒大学アニメ・デジタルアート学院の黄心淵院長は、「この職業は早くから私たちの周囲に存在し、従事者はすでに一定の規模に達しており、製品のPRができるメディアは、いずれもオムニメディア業界に入れることができる。しかし異なるプラットフォームに人々が最も直感的に感じるのは、受け手の相違、コンテンツ・フォーマットの相違だ。オムニメディア運営士はそれぞれのプラットフォームでそれぞれのコンテンツを発信しなくてはならず、たとえ同じ出来事でも、ニュースとしての伝え方はプラットフォームごとに調整しなくてはならない。単純化して言えば、受け手のために、角度を変え、形式を変えるということだ」と指摘した。
ここ数年、中国オムニメディア業界の市場規模は急速拡大の勢いをみせ、2017年は7558億4千万元(1元は約15.3円)で前年比21.5%増加し、18年は約9千億元だった。5Gなど関連のインターネット技術が成熟し普及するのにともなって、中国オムニメディア業界はこれから黄金の発展期を迎えることが予想され、今後の市場の可能性には大きく期待できる。
黄氏は、「未来のオムニメディア運営士に対する社会の注目度と市場ニーズはますます高くなり、活躍の舞台もますます大きくなり、この業界のポジション・待遇もますますよくなるだろう」と予想した。就職支援サイトの統計では、14年から18年の間に、オムニメディア運営関連ポジションの人材ニーズが10.8倍増と爆発的に増加し、19年の雇用チャンスは全部で2235万人分に達し、うち直接的雇用は527万人で同10%増加した。黄氏によると、「BAT(百度<バイドゥ>、阿里巴巴<アリババ>、騰訊<テンセント>)、京東、新浪、頭条、快手など多くの有名インターネット企業が、オムニメディア人材を早急に必要としており、年収は30万元から50万元に達する」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年7月20日