香山寺遺跡の発掘現場(ドローンによる撮影、画像提供・竜門石窟研究院)。
洛陽竜門石窟研究院はこのほど、竜門石窟「世界遺産リスト」登録20周年学術交流大会において、重要な考古学成果を発表した。唐代皇室寺院である香山寺遺跡で初めて行われた大規模な発掘作業によって、建築レベルが高く、規模も大きい塔の基礎が見つかった。文献資料と照らし合わせた初歩的な判断によると、この塔の基礎は、唐代にインドからやって来た高僧・地婆訶羅の墓とみられている。新華社が報じた。
香山寺は、武則天(則天武后)の命により建立され、寺院の遺跡は竜門東山の南麓にあり、そのうち面積4万平方メートル以上が現存している。
国家文化財局の意見付回答による同意を経て、竜門石窟研究院と北京大学考古文博学院、洛陽市文物考古研究院が「香山寺考古チーム」を共同で立ち上げ、2016年から現在まで、唐代香山寺遺跡の考古発掘作業を行ってきた。
今回の遺跡発掘では、唐宋時代に建てられた建築物の基礎と道路のほか、唐代を含む2基の塔の基礎や地下遺跡などの重要な遺跡が見つかった。このほか、石造りの仏舎利石函や石像、レンガ、磁器片、鉄釘などの重要な出土品も発掘されている。
竜門石窟研究院の史家珍院長は、「建築レベルが高く、規模も大きい塔の基礎が見つかった。文献資料と照らし合わせた初歩的な判断によると、この塔の基礎は、唐代にインドからやって来た高僧・地婆訶羅の墓とみられている」としている。
さらに、史院長は、「中国・インド両国の文化交流は、極めて長い歴史を誇り、唐代に至り、両国間の文化交流は最高潮に達した。仏教文化やその他の文化の要素はいずれもその優れた対話や相互活動だと言える。今回の発掘で、その事実が証明されたと同時に、竜門石窟の歴史と文化の内容をいっそう豊かなものとした」と続けた。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年10月23日