北京市疾病予防管理センターの◇星火(◇はまだれに龍)副主任は、30日午後に行われた記者会見において、「北京市は、順義区で発生した新型コロナウイルス集団感染(クラスター)の感染源を初歩的に特定し、感染経路をほぼ掌握した」と発表した。
同副主任は、「市疾病予防管理センターは、今回のクラスター感染者およびウイルスのサンプルに対する全ゲノムシーケンス解析を行った。その結果、今回のウイルスはいずれも、L型欧州系統由来2.3に属するもので、同一の感染経路で、2020年11月に東南アジアで見つかった一部のウイルスとの同源性が高く、海外から持ち込まれた可能性が高い。中国国内でこれまでに見つかった輸入症例および国内症例のウイルスと今回のウイルスとの間には、ゲノムデータの関連性はなく、国内でここ数ヶ月にわたり続いていた感染ではなく、英国あるいは南アフリカで確認された変異種でもない。
今回の感染源はインドネシアから入国した無症状感染者
疫学調査とゲノムシーケンス解析の結果、今回発生した集団感染の感染源は、12月28日に新規感染が確認された、海外から入国した無症状感染者(略称:病例1)であると判断された。
「病例1」は、28歳のインドネシア籍男性で、長年インドネシアで生活している。福建省で報告されたインドネシアからの輸入症例の患者1人と同じフライト・同じ列の座席に座っていた濃厚接触者だった。福建省での14日にわたる隔離措置を終え、PCR検査で陰性が確認された後、12月10日に北京市に移動し、同市順義区の居住地に到着した。12月26日、PCR検査の結果は陰性、血清IgM抗体検査は陽性だった。12月28日に無症状感染者と診断された。
以上の状況から、今回の感染拡大は、この無症状感染者から起こったもので、順義区内の各所で連続して感染者が確認され、順義区金馬工業園ではクラスターが発生した。
30日に北京では、2人の感染者が確認 いずれも順義区
北京市衛生健康委員会公式サイトによると、12月30日0時から24時の間に、北京市では新たに2人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。新たに感染が疑われた人と無症状感染者はゼロ。また新たに感染が確認された輸入症例、感染が疑われた人、無症状感染者もいずれもゼロで、治癒・退院した人は2人だった。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年12月31日