中鉄装備集団が独自開発したシールドマシン「海宏号」が11日、大連地下鉄5号線大連駅〜梭魚湾南駅区間の海底トンネルを順調に貫通した。これは中国が大型シールドマシンにより海底カルスト地形を通過するという「世界的な難題」の解消に成功し、世界における水底トンネルのカルスト地形、長距離硬岩の大型シールドマシンによる施工に向け貴重な経験を蓄積した。科技日報が伝えた。
大連地下鉄5号線の総延長は24.484キロメートルで、18駅を設ける。うち全線の鍵を握るプロジェクトである大連駅〜梭魚湾南駅区間の大型シールドマシン施工区間は2882メートルで、2310メートルが大連梭魚湾海域を通過する。
海宏号は2019年1月18日に始動した。海底施工には「長、大、高、険」という4つの難題があり、施工に予想困難な挑戦をもたらした。業界内の専門家からは、過去に例のない「世界的な難題」と位置づけられた。「長」とは高強度硬岩地層における掘進距離が長いことを指し、シールドマシンは2882メートルの硬岩地層を連続的に掘進する必要がある。「大」とは環境リスクが大きいことを指す。大型シールドマシンは航路や埠頭などの重要構造物及び交通施設の下を通過する。その中に、風化岩、断裂帯、硬さが不均等な地層があり、石灰岩、輝緑岩、石灰質スレートが分布している。岩石の圧縮強度が高く、最大で118MPaにのぼり、安全リスクが大きい。「高」とはトンネルが深く、水圧が高いことを指す。最大水圧は0.5MPaにのぼり、鶏卵1個ほどの面積に3人が立つ圧力に相当する。「険」とはトンネルが1538メートルの発達したカルスト地形を通過しなければならず、危険であることを指す。調査では大小の鍾乳洞が千カ所以上見つかっており、最大の鍾乳洞の高さは29.8メートルにのぼる。鍾乳洞の調査と処理は困難な上に危険で、シールドマシンの掘進は「地雷除去」のように慎重に行う必要がある。
海宏号は大連地下鉄5号線大連駅〜梭魚湾南駅区間の海底トンネルの貫通任務を順調に完了した。地下鉄は竣工した後、南北方向の都市快速ルートを形成する。梭魚湾〜大連駅の移動距離を30分以上から3分弱に短縮する。地上の交通圧力を効果的に解消し、「1湾2岸」の海浜都市の新構造を構築する。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年1月14日