春節連休期間には、ランクの高いホテル、テーマパークのホテルの予約件数が80%以上増加した。一部の都市では近郊エリアの高級ホテルが1部屋も空室がないという状態になった。銀行に勤める95後(1995年から1999年生まれ)の孫卿卿さんは、2月初めに家族で過ごすため上海市崇明区にある5つ星高級ホテルを予約しようとしたが、1月中旬の時点ですでに満室だったという。孫さんは、「ホテルの話によると、2月17日まで予約は一杯だそうで、完全に出遅れた。今年はこんなに人気だなんて思いもしなかった」と話した。ホテルを予約する際、多くの人が年越し料理、午後のお茶、バイキング、エンターテインメントのプログラムなどが含まれたパックを選択し、「ホテルから一歩も出ないで」連休のひとときをのんびり過ごそうとする傾向がうかがえる。
行動半径が縮まり、近場旅行や居住地の省(区・市)をじっくり味わう旅行が従来の旅行に代わる選択肢になった。春節連休期間に、飛猪プラットフォームの近場旅行の予約件数は660%以上増加し、ホテルで遊ぶ、観光地をめぐる、「クラウド旅行」といったトレンドを受けて、eスポーツ特化型ホテル「ゲーム・ホテル」やペットも泊まれる民泊施設、貸し切り型でホームパーティができる貸別荘の客単価が30%から100%ほど上昇した。もちろん、若者の中には旅行のライブ配信を見て旅心を満足させる人もいて、旧暦の大晦日にあたる2月11日には、楽山大仏(四川省楽山市)を中継するプログラム「0時抱仏脚」、香積寺(浙江省杭州市)の無形世界遺産である年越し料理を距離を隔てて楽しむプログラムが特に人気だった。飛猪では旅行ライブ配信ののべ視聴者数が前年同期比1000%近く増加したという。
行動半径の縮小トレンドは地図アプリ・高徳地図のデータでも確認できる。2月12日から15日までの間に、高徳のデータでの移動人数は162%増加したが、1人あたりの平均移動距離は30%以上縮小しており、ここから多くの人が短距離の旅行や外出を選択したことがわかる。ただレストランでの食事にしろウィンドウショッピングにしろ、移動距離がどんなに短くてもまず健康コードを提示する必要がある。どうやら丑年の春節は、PCR検査をしての年越しや何よりもコードが先というのが最も特徴的な年越しの風習になったといえそうだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年2月19日