広州市黄埔区竜湖街逕下村の田んぼで、中国工程院院士で、華南農業大学教授の羅錫文氏が数台の自動運転トラクターを動かしていた。まぐわが回転し、あっという間に土地を綺麗に耕した。その後、自動運転量調整肥料散布ドローンが空中を行き来し、たちまち農薬散布作業を終えた。これは広州市黄埔区の春の農作業現場イベントでの一幕だ。指を動かすだけで耕種を完了できるスマート農業モデルで人々の見識が大いに広がった。科技日報が伝えた。
広州市黄埔区政府と広州市農業農村局は逕下村で9日、広州市2021年春季農業科学技術の農村進出相談会ならびに黄埔区の春の農作業現場イベントを共催した。
土地を耕す自動運転トラクター。撮影・李剣鋒
今年の春の農作業イベントはテクノロジーチックだった。特に現場で展示された自動運転農機による耕作、植物保護ドローンによる正確な植物保護などの無人スマート農業プロジェクトは人々に斬新な印象を与えた。
華南農業大学工学院の博士である周志艶氏は「従来の耕作方法と異なり、今日採用されるドローン量調整肥料散布は北斗衛星測位システムとともに、農作物の状態をチェックすることができ、農作物の成長の栄養状況をスピーディに把握し、作物の成長具合に合わせて量を調節し肥料散布する。この手段により労力を大幅に減らせる上に、均等かつ適正な量で肥料を散布できる」と説明した。
同区は今年2月、羅氏のチームによる「無人農場」を導入した。大吉沙の6.7ヘクタールの田んぼを利用し「無人農場」を構築する予定。稲の播種、施肥、霧吹き、収穫などの全プロセスを自動にし、「誰が農作業をするか」「いかに上手に農作業をするか」という難題の解消に努める。重要農産物の供給と食糧の安全を守り、完全に自分で管理できることを実現する。
無人農場はスマート農業を実現する一つの手段だ。これには耕種・管理・収穫・生産のフルカバー、全自動の倉庫・田んぼ間移動、障害物や異常状況の自動回避・停車による安全保障、作物生産プロセスのリアルタイム全モニタリング、全自動のスマート意思決定全プロセス無人正確作業という5つの特徴が含まれる。同時に、主にバイオ技術、スマート農機、情報技術という3大技術を頼りにしている。
羅氏は「無人農場は作業の質を効果的に高め、生産コストを削減し、土地や肥料・農薬の利用率を高める。全天候の絶え間なき作業を実現する。以前はカラスキで田んぼをすく場合、労働者1人と牛1頭がどれほど働いても、1日でせいぜい13.3アールしか耕せなかった。一方で、自動運転トラクターならば333.3アールの作業が可能で、3時間だけで耕せる。効率が大幅に向上している」と述べた。また現地の従来の肥料散布方法と比べると、ドローン正確肥料散布により生産量を10%も増やせる。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月10日