鼻咽腔拭い液採取や咽頭ぬぐい液採取のPCR検査、血清検査のほか、肛門から検体を採取するPCR検査が最近、中国で実施され始めている。
ロイター通信の今月1日付の報道によると、日本の加藤勝信官房長官は同日の記者会見で、肛門から検体を採取する新型コロナウイルスのPCR検査について、「北京の在中国日本大使館を通じて、中国に邦人への免除を申し入れた」と明らかにした。
中国外交部(外務省)の公式サイトの1日付の情報によると、NHKの記者が、中国の定例記者会見で、中国に入国する日本人に対するPCR検査に関する質問の中で、「在中国日本大使館は、肛門から検体を採取する方法は、心理的苦痛が大きい可能性があるため、中国にこの方法を見直してほしい」としているとし、それについての中国の見方を質問した。
その質問に対して、外交部の汪文斌報道官は、「中国は新型コロナウイルス感染状況の変化に合わせて、関連の法律・法規に基づき、科学的に取り組み、関連の対策を調整している。具体的な状況については、中国の主管当局に問い合わせてほしい」と回答した。
肛門から検体を採取する理由について、北京佑安病院の呼吸・感染病科の李▲副主任医師(▲はにんべんに同)は、「研究によると、一部の感染者の糞便、または肛門から採取した検体は、鼻やのどから採取する検体よりも陽性を示す期間がより長い。そのため、肛門から検体を採取するPCR検査を増やすことで、感染者の検出率を上げ、見落としを防ぐことができる。この方法は現在、重点的な対象者にのみ採用されている」と説明する。
その他、北京協和病院感染内科の曹■副主任(■は王へんに韋)は、「新型コロナウイルス感染者の追跡調査データにしても、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS )のデータにしても、糞便によりウイルスが排出されるというのは、コロナウイルス感染の過程における一つの現象であることを示している。通常、糞便に対するPCR検査は鼻やのどから採取する検体よりも陽性を示す期間が長い」と説明している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2021年3月3日