川崎重工業は4月27日、2050年の移動手段を想定した四足歩行型の搭乗ロボット「ライオンモード」を公開した。このロボットは、ライオンのような外観を持ち、最大4人まで搭乗可能な移動プラットフォームとして設計されている（@ReutersJapan, 2025-04-25）。発表イベントでは、実際の走行デモが行われ、時速30kmでの安定した移動と、障害物を回避するAI機能が披露された。

ライオンモードの特徴は、災害現場や未舗装地での高い機動性だ。東北大学の田所諭教授が提唱する「タフなロボット」の理念を基に開発され、地震や洪水時の救助活動を想定している（Science Portal, 2024-11-08）。搭載されたセンサーとAIは、環境データをリアルタイムで解析し、最適な経路を自動選択。バッテリー駆動で最大8時間の連続稼働が可能だ。 川崎重工業は、2026年から自治体や消防機関向けに試験導入を開始し、2030年までに商用化を目指す。価格は1台あたり約5000万円を見込むが、量産化でコストを半減させる計画だ。しかし、都市部での運用には法規制の整備が必要で、歩行者との共存ルールが課題となっている。

公開イベントでは、子供たちがロボットに試乗する場面も。SNSでは「未来の移動手段が現実に！」「ライオンに乗るなんて夢みたい」と話題に。一方で、「エネルギー消費量やメンテナンスコストが気になる」との意見もあり、実用化に向けた議論が活発化している。