○日本ハム12-0楽天●
日本ハムが三回までに13安打で12点を挙げて大勝。新人ダルビッシュは微妙に変化する速球を効果的に使い、散発2安打でプロ初完封。8月19日以来の4勝目を挙げた。楽天は一場が崩れて今季4度目の6連敗。
▽日本ハム・ヒルマン監督 ダルビッシュは、カウントを悪くしても自分で立て直していた。素晴らしい出来だった。
▽楽天・田尾監督 一場は力んでいた。投球が若すぎる。ラスも打者10人と対戦して8安打では、どうしようもない。
◇光ったしたたかさ…ダルビッシュ
「どちらが高校出(のルーキー)?という感じだった」。田尾監督の言葉が、西武の松坂以来となる高卒新人での完封を達成した日本ハム・ダルビッシュの投球を言い表していた。
一回は145キロの直球を立て続けに投げ込み、3者凡退の立ち上がり。直後に2点のリードをもらうと、「真ん中に入っても打ち損じてくれた」という小さくシュートする速球主体に切り替える。テンポのいい投球で、終わってみれば散発2安打、123球の完封劇。「全部完封を狙っていますから」と、コメントも冷静そのものだった。
一方「(ダルビッシュに)負けたくなかった」と言う一場。一回は力みが出て死球からピンチを招き、暴投で先制点を献上。二回も先頭を歩かせて3失点と自滅した。
対照的な内容に田尾監督は「ダルビッシュは力を入れるところは入れ、抜くところは抜いていた。大人の投球だった」。鳴り物入りのルーキー同士の初対決。光ったのは年下のダルビッシュのしたたかさだった。【飯山太郎】
毎日新聞 2005年9月18日 19時02分 (最終更新時間 9月18日 20時09分)