大リーグニューヨーク・ヤンキースの松井秀がキャンプでフリー打撃に臨んだ。4月20~22日の公式戦で対戦が予想されるレッドソックスの松坂は、オープン戦初登板を3月2日に控え、調整のピッチを上げているが、5年目の松井は先を急がず「骨太の調整」を続けている。
試合用より100グラム重い約1キロの練習用バットを使った打撃練習。26歳の有望株、ビームを相手に振り遅れが目立ち、空振りもあったが、それでもバットは代えない。負荷をかけることで、162試合を戦い抜くスイングをつくろうとしている。1割増の努力。その積み重ねが、磐石の土台をつくる。続くコーチが打撃投手を務めたフリー打撃では、重いバットで柵越えを放った。
骨折した左手首の具合も順調だという。ただし悩みが一つある。例年、この時期に苦しめられる花粉症。「ちょっと(花粉の飛散が)あるね、やっぱり」と松井。取材の受け答えも、声に元気がなく、かなりつらそうだ。幸いなことに、タンパは26日から27日にかけて、にわか雨の予報。3月1日からのオープン戦を控え、花粉の飛散を抑える恵みの雨が、降ってほしいところだろう。【高橋秀明】
毎日新聞 2007年2月26日 10時25分