日本漫画家協会などが漫画文化の振興発展に寄与した個人や団体に贈る「まんがの日文化大賞」の受賞者に、さいたま市が選ばれ、岩木浩助役が31日、都内の授賞式で記念の盾と副賞の漫画1000冊を受け取った。同市北区の「漫画会館」を中心に多くの事業を展開し、漫画の文化振興に貢献したことが評価された。サッカーや盆栽といった、さいたま市の顔に新たに「漫画」が加わりそうだ。
同大賞は、11月3日が「まんがの日」に制定されたことを受け、03年に設立された。審査員には、やなせたかし氏ら著名な漫画家が名を連ねる。
さいたま市は旧大宮市当時の66年、日本初の職業漫画家・北沢楽天の旧家や作品を遺族から受け継ぎ、全国初の公立漫画美術館「漫画会館」を建設した。以来、数多くの企画展や講演会を開いている。プロ・アマが参加するコンテスト「さいたま市民漫画展」は今年で20回、世界中の漫画家が出展する「国際漫画フェスティバル」は15回を数える。市文化振興課では「長年の地道な活動が認められた」と喜んでいる。副賞の漫画1000冊については漫画会館で所蔵する予定という。【高本耕太】