準決勝で敗退したが、サッカーW杯では地元ドイツのクリンスマン監督に注目していた。ノーネクタイのワイシャツ姿がきまっていた。「おお、クールビズのお手本ではないか」。タイをしなくてもきまっているのは、サイズに秘密がある。クリンスマン監督のシャツは細身で体にぴったり。ダブつかずスマートに見えるのだ。
日本のおじさまたちは総じて、実際のサイズよりも大きめの服を着ている。クールビズ元年の昨夏、ウエストはだぼつき、脇の下が余っているシャツ姿の男性を「モモンガくん」と呼ぶ人もいた。サイズの大きな服は、あか抜けない印象を与える。なのに大きめがまん延する理由を、シャツメーカー社長は「妻任せで自分で買わない。試着しないから当然」と嘆く。
現役当時の体形を保つクリンスマン監督のスマートさは難しくとも、ジャストサイズのシャツを身につけるようになれば、もっと体にも意識が向くはず。ちなみに決勝は、伊リッピVS仏ドメネクの“いぶし銀”監督対決。ロマンスグレーと眼鏡のコンビネーションが参考になります。【國保環】
毎日新聞 2006年7月7日 13時05分