【ベルリン安間徹】サッカーの第18回ワールドカップ(W杯)ドイツ大会は9日(日本時間10日未明)、当地の五輪スタジアムで決勝戦が行われ、1-1からPK戦にもつれ込む接戦の末、イタリアがフランスを降し、82年スペイン大会以来6大会ぶり4回目の優勝を飾った。優勝4回はブラジルの5回に次ぎ単独2位。自国開催の98年大会以来2大会ぶり2回目の優勝を狙ったフランスは、一歩及ばなかった。6月9日から1カ月に及ぶ祭典は幕を閉じ、大会得点王は通算5得点をマークしたクローゼ(ドイツ)に決まった。
先制したのはフランス。前半7分、マルダが倒されて得たPKを、今大会限りで現役引退する主将のジダンが落ち着いて決めた。しかしイタリアもすぐに反撃。19分、右CKから攻め上がったマテラッツィが頭で合わせて追い付いた。
後半はフランスが左サイドを起点に攻勢を仕掛けたが、ゴール前を固めたイタリアの守りを崩せず延長戦に突入。フランスは延長前半14分、右クロスをゴール前でフリーのジダンが頭で合わせたが、GKブフォンの攻守に阻まれた。
ジダンは延長後半5分、プレーとは関係ない場面でイタリア選手の胸に頭突きをし、一発退場。延長戦でも決着がつかず、PK戦へ。フランスが2人目のトレゼゲが外したのに対し、イタリアは5人全員が決めて熱戦に終止符を打った。
毎日新聞 2006年7月10日 6時28分