福島県発注工事を巡る談合事件で、競売入札妨害容疑で逮捕された空調設備会社社長、辻政雄容疑者(59)が、東京地検特捜部の調べに対し、容疑を大筋で認める供述を始めたことが分かった。業者からの謝礼金受領も認めているという。辻容疑者は談合の仕切り役とされ、逮捕当初は全面否認していた。
辻容疑者は佐藤栄佐久・同県知事の支援者で、知事の威光を背景に談合を仕切ったとされる。特捜部は知事の実弟で衣料メーカー「郡山三東スーツ」の佐藤祐二社長(63)の関与の有無についても調べを進めている。
辻容疑者は、04年の流域下水道整備工事の指名競争入札で、東急建設(東京都渋谷区)と佐藤工業(福島市)の共同企業体に落札させるため談合した容疑で、今月4日に逮捕された。東急建設からは謝礼金を受け取ったとされる。
毎日新聞 2006年9月14日