菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、農業協同組合(農協)をめぐる政府・与党の改革案に反対姿勢をとる全国農業協同組合中央会(JA全中)に対し、「説明していくことで理解いただけると思っている」と述べた。地域農協への影響力の源泉ともいえるJA全中の監査権限をなくす政府の基本方針を修正する考えがないことを示唆したものとみられる。菅氏は「地域農協が主役となって農業の成長産業化に全力投球できるように抜本的に改革をしていく」と語り、政府・与党が進める農協改革の基本姿勢を改めて強調した。
改革案に強く反発するJA全中の主張に対し、菅氏は「今回は60数年ぶりの制度改革であり、いろんな不安やそうした(反対)意見が出てくるのは当然のことだ」との認識を示した。その上で、「農家や農協、そして日本の農業発展のために、農家の所得を増やし、攻めの農業をしていくためのしっかりとした見直しだ」と強調した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕