10日午前の東京外国為替市場で、円相場は反発した。12時時点は1ドル=118円45~48銭近辺と前日17時時点に比べ52銭の円高・ドル安で推移している。ギリシャの財政問題やウクライナ情勢に対する不透明感が広がったことを手掛かりに、目先の利益を確定する目的の円買い・ドル売りが優勢だった。投資家が運用リスクを取りづらい中で、低リスク通貨とされる円は買われやすかった。10時ごろには、日経平均株価が下げ幅を広げたことと歩調を合わせる形で円買いが入り、一時118円40銭近辺の高値を付けた。その後は祝日前の5.10日(ごとおび)とあって、国内輸入企業による円売り・ドル買いが出たことなどをきっかけにやや伸び悩んだ。
9~12時の円の安値は118円66銭近辺で、値幅は26銭程度だった。
円は対ユーロでも反発した。12時時点は1ユーロ=134円32~36銭近辺と同63銭の円高・ユーロ安で推移している。円の対ドル相場につられる形で上昇幅を拡大する場面もあったが、正午にかけてはユーロの買い戻しが入ったため円の上値は重くなった。
ユーロは対ドルで続落。12時時点は1ユーロ=1.1338~41ドル近辺と同0.0005ドルのユーロ安・ドル高で推移している。ギリシャ問題やウクライナ情勢を手掛かりに安く始まった後は方向感に乏しかった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕